写真が一枚届いて、次にまた一枚、それから動画まで送られてきた。送り主はジェームズ。彼は、こっちの妻がマットと過ごしている光景を撮っていた。そして次のメッセージにはこうあった——「警備員が見てるぞ。」
今、その同じ妻が中庭で瞑想している。弁護士が契約書にサインを待っている横で。
結婚して二年。その前に四年付き合っていた。婚前契約書には、情事——精神的または肉体的——に関する条項と、五千ドルを超える不正な送金に関する条項があった。
ところがある日、会話の語彙が変わった。デボラの口癖が増え始めた。
「ナタリーが言ってたんだけど、マットはね、昇進したらしいのよ。それも何度もね。」
デボラは、ナタリーが私と結婚したことをずっと認めていなかった。理由は、私が悪い人間だからじゃない。ただ、自慢するほど立派じゃなかったから。
クリスはその言葉を聞いて、庭越しに何も言わずに視線を投げてきた。何も言わなかった。彼は気のいい男だ。
それから彼女は私を見た。
「ねえ、マット。キャリアの話は置いといて。ついて来られない人に合わせなきゃいけないのって、大変でしょ?」
「って、どういう意味だ?」
「あなた、ナタリーに負担かけてるんじゃない?」
「ナタリーは何も言ってないよ。」
するとナタリーは手を伸ばして、デボラの膝に触れた。
「デボラ、そこまでにしましょう。」
弱々しい言葉だった。
「いいのよ、ナタリー。誰かが言わなきゃいけないことだから。あなたが幸せになりたいなら、現実を見なきゃ。」
「デボラ、やめてくれ。」
「マット、あなた、ナタリーの人生を止めてるのよ。彼女がどれだけすごいか、見てみなさい。」
「彼女は私の人生を止めてない。君が止めてるんだ。君の口と、君のエゴが。」
「あなた、感情的に不安定ね。だからナタリーはあなたを選ばなかったんじゃない?」
「ちょっと聞くけど——いや、違う。今日、これをここまで持ってきたのは、一体誰なんだ? 君か、ナタリーか?」
「彼女があなたの彼女だって言ったの? 彼女がいらないって言ったの?」
「彼女は何も言ってない。それだけだ。」
「あなた、この家に相応しくないってわかってる? あなたの失敗した夢のために、彼女が自分を小さくしてるのよ。」
「十分だ。デボラ、もうやめろ。」
「あなたの言い方がまさにそれよ。あなたは人を引っ張り下ろすのよ。ナタリーがマットと出会ったのは正しいことよ。彼は、あなたに決してなれないすべてのものだ。」
「おい、マット。」
「何だ、ジェームズ?」
「その口、閉じろよ。」
「君が先に口出ししてきたんだろう。」
「お前のことは、ただのクソ野郎だってことだ。」
「お前、自分が話してる相手が誰だかわかってるのか?」
「どけよ。」
「ここは俺の家だ。」
「あのな、俺は彼女を大事にしてきたんだ。お前に、あの場にいる誰よりも安全に。お前は何もしてこなかった。あの女が弁護士の前に座ってるって、もうわかってるんだろう?」
「彼女がその弁護士を選んだんだ。」
「あの男、お前の同僚の男と一緒に、俺の家に来たんだ。お前は何を選んだんだ?」
「お前は何も証明してないんだよ。」
「お前、お前の彼女が何をしてるか、本当に知りたいのか?」
「言ってみろよ。」
「俺はな、ただのガードマンとして働いてるんだ。お前みたいな高慢ちきな連中が、俺を雇ってるんだ。お前の彼女が、あの弁護士と一緒に俺の車で走ってるのを見たんだよ。手を繋いでな。」
「嘘つきだ。」
「俺は昔の男だ。お前みたいな嘘つきが、いつも人の彼女を盗んでるんだ。今度はお前の番だ。」
「この野郎。」
「俺に触るなよ。」
「マット、やめなさい。」
「君に言われたくないよ、ナタリー。君は、この場にいる間、僕を守るために何も言わなかった。」
「あなた、勘違いしてるわ。」
「僕は何も勘違いしてない。君が言うことを、ずっと聞いてきたんだ。」
デボラが立ち上がった。
「あなた、責任を取るのよ。」
「デボラ、黙ってくれ。」
ナタリーが唇を震わせた。
「出て行って。」
「何だって?」
「出て行ってって言ったの。」
「ちょっと待って。君は、君の母親が僕のことを侮辱するのを許した。それで、今、僕に出て行けって言うのか?」
「全く、あんたたちは話にならないね。」
「あんたたちって、誰だ?」
「お前と、その仲間だ。」
「俺の仲間?」
「あの男の腕に触れてたろう。仕事の話だって言い訳してたけど——見たんだよ。」
「あれはただの挨拶よ。」
「見たんだ。彼の手が、君の背中に触れるのを。君は一歩も退かなかった。数秒間、動かなかったんだ。」
「マット、それは違う。」
「いいや。違わない。俺はこれまで、自分が間違ってることを願ってたんだ。でも、その男の目を見た時、わかったんだ。彼はただの友達じゃない。」
「彼は私を理解してくれるわ。」
「彼は君を、自分のものが欲しいと思ってるだけだ。」
「俺は、お前の彼女が何をしてるか教えてやるよ。彼女はな、俺のベッドで寝てるんだ。」
全員がシーンとなった。
「嘘つき!」
「二階の窓から、よく見えるんだ。夜の十時、お前が外で車を見つめる時間だ。彼女が彼を、家の中に入れるんだ。泣きそうな顔でな。」
「お前、今すぐ黙れ!」
「真実を知ってるか? 彼女は、お前が抜けた後、彼の家に泊まるんだ。」
「もう十分だ!」
「……マット?」
「言うなよ。」
「マット、私は……」
「君の名前も、呼ばないでくれ。君は、ただの、彼女の、母親の娘じゃないか。自分の幸せのために、何も言わない人だ。」
「マット、お願い、話して。」
「何を話せばいいんだ? 君は、僕を全部、見殺しにした。」
「違うの。私は、ただ、針を落としたくなかっただけ。」
「針を落としたくなかった? 君は、針を毒の海に投げ込んだんだ。」
「マット、お願い。」
「もういい。今日で終わりだ。」
「どういう意味?」
「離婚だ。今すぐ、な。」
「どうしてそこまで……」
「君は、あの男を、僕の目の前で選んだんだ。あの男を、僕の家に招き入れたんだ。君は、母の言葉に、何も言わなかった。そして、君は、君の息子の目を見て、何も言わなかった。」
「……そんなつもりじゃなかった。」
「君は、何が何でも、僕を傷つけたがった。今夜のことを、一生忘れないでくれ。」
「マット、話し合いましょう。」
「もう、話し合うことは何もない。」
振り向いて、家の中に入っていった。二階の寝室へ。ドアを閉めた。
それから、どこからか声が聞こえた。それは、昔の自分じゃなかった。
「離婚の手続きを始める。詳細は、明日、弁護士から送る。」
こっちから電話を切った。
ディナーの残り物がまだ食卓にあった。ターキーは手つかずだった。
翌朝、弁護士事務所に電話した。離婚の手続きは、弁護士を通して。そっちが楽だ。
それから、銀行に電話した。口座に異常がないか確認した。すべての口座を確認した。
そして、クレジットカードの明細を調べた。すると、見覚えのない取引が並んでいた。
家の近くのホテル、週末のスパ、高級レストラン。合計で、二ヶ月で一万二千ドルを超えていた。
「これは何だ?」
「何のこと?」
ナタリーは、何かを知っているように見えた。
「君のカードで、こんな取引があるんだが。」
「ああ、それはね。会社のクライアントとの食事会よ。」
「土曜日の夜に、だって? 君は、あの男と、週末を過ごすために郊外のホテルに行ったのか?」
「仕事よ!」
「仕事じゃない。土曜日の夜に、男と二人でホテルだなんて——」
「マット、あんた、また始まったの?」
「あんた? 今、あんたって言ったのか?」
「もう、お腹いっぱいよ。」
「俺は、お腹いっぱいじゃない。お前が嘘をつくのに、うんざりなんだ。」
「出て行って。」
「何だって?」
「出て行けって言ったの。あなたは、もう、ここに住んでない。」
「今すぐ、荷物をまとめて、出て行きなさい。」
「これは、俺の家だ。」
「今後は、違うわね。」
「お前、今、何て言った?」
「離婚するわ。もう、耐えられないの。」
「お前、俺に離婚を申し出るのか?」
「そうよ。だって、あなた、何も成長してないんだもの。」
「成長? お前、あの男とホテルに行って、俺に成長の話をするのか?」
「もういいわ。出て行って。今すぐ。」
「荷物をまとめろって言うなら、まとめるよ。でも、俺は、この家を、何があっても離れない。そして、お前が、あの男と、この家で寝ようものなら——」
「何をするつもり?」
「自分で考えろ。」
部屋の荷物をまとめた。スーツケース二つ。それから、家を出た。
実家には行かなかった。ホテルに三泊した。
その間、ナタリーからの電話はなかった。
「クリス、話があるんだ。」
「何だ?」
「あの男、ジェームズっていうのか。調べてほしいんだ。」
「結婚詐欺師の匂いがするんだ。」
「どういうことだ?」
「あの男、以前も同じようなことをしてるかもしれない。」
「調べてみるよ。」
数日後、クリスから電話があった。
「わかった。あの男、前科があるんだ。」
「前科?」
「そうだ。結婚詐欺だ。」
「……何だって?」
「三年前、同じ手口で、金持ちの女を引っかけようとして、捕まったんだ。」
「彼女、知ってるのか?」
「知らないと思うよ。たぶん、全部、嘘で固めてるんだ。」
「俺は、離婚を進めるつもりだった。でも、今、わかったんだ。彼女は、俺の人生を、めちゃくちゃにしようとしてるんだ。」
「どうするんだ?」
「弁護士に連絡する。」
弁護士に事情を話した。
「これは、簡単な離婚にはならないかもしれませんね。」
「わかってます。」
「相手の弁護士から、書類が届くでしょう。それまでは、何も言わないでください。」
「はい。」
弁護士の指示通り、静かにした。
すると、ナタリーからメールが届いた。
「マット、話し合いましょう。私は、あなたとやり直したいの。」
「やり直したい? お前の男と過ごした週末の後で?」
「彼とは、もう終わったの。」
「終わった? 彼が君の心をつかんで、君を捨てたんだろ。」
「そんなことはないわ。」
「君は、すべてを失った。君の家、君の夫、君の人生。そして、君は、まだ、俺に何かを期待してるのか?」
「お願い、会って。」
「会わない。」
「マット、お願い。」
「俺の人生から、出て行け。」
それ以来、電話もメールも無視した。
そして、一週間後、ジェームズから連絡があった。
「マット、知ってるか? ナタリーは、今、俺と一緒に住んでるんだ。」
「そうか。それが何か?」
「彼女、どうしてもって言うから、泊めてやってるんだ。彼女は、お前と別れて、正しかったって言ってるよ。」
「それはよかったな。」
「お前、怒ってないのか?」
「何で怒るんだ?」
「あの女が、お前を捨てたんだぞ。」
「彼女が捨てたのは、自分の人生だ。」
「俺たちは、もう決めたんだ。結婚するって。」
「結婚? 彼女、まだ離婚もしてないのに?」
「彼女は、離婚するつもりだって言ってるよ。」
「弁護士に聞いたか?」
「弁護士? 彼女には弁護士がいないよ。お前が、全部、支払ってたんだろ?」
「ふっ、そうだな。」
「ところで、彼女のカードが使えなくなったらしいよ。」
「そうだろうな。」
「お前の仕業か?」
「さあな。」
「お前、ただのクソ野郎だな。」
「でも、俺は、幸せなクソ野郎だよ。それに比べて、お前は、俺の捨てた女と、一緒に住んでる哀れな男だ。」
電話を切った。
数日後、離婚の書類が届いた。
弁護士に見せた。
「これは、かなり複雑ですね。」
「どういうことだ?」
「相手は、財産分与を求めています。あなたの退職金の半分、家の売却益の半分、それに、婚姻中の収入の一部です。」
「何だって?」
「相手は、あなたが理不尽に彼女を追い出したと主張しています。」
「嘘だ。彼女が浮気をしたんだ。」
「それに関する証拠はありますか?」
「ホテルの明細、写真、ジェームズの証言だ。」
「写真や明細は、入手できますか?」
「はい。弁護士を通じて、銀行から取り寄せます。」
「では、それが出たら、こちらから対応します。」
次の週、私は調査会社を雇った。
そして、ジェームズの過去が、もっと明らかになった。
「彼は、指名手配されてるんです。」
「何だって?」
「彼は、詐欺の罪で、裁判を欠席してるんです。逮捕状が出てるんですよ。」
「警察は、知ってるのか?」
「知らせるべきです。彼を捕まえれば、ナタリーも彼から離れるでしょうが、あなたの離婚には影響するかもしれません。」
「警察に連絡します。」
警察に匿名の通報をした。
「はい、あの男は、私の家に不法侵入してるんです。」
「住所は?」
「はい、あの家に住んでます。私は、家を出たんです。」
「旦那さんですか?」
「いいえ、彼女の彼氏です。私は、離婚手続き中で、家を出たんです。」
「わかりました。確認します。」
翌日、ナタリーから電話があった。
「あんた、警察に通報したの?」
「さあな。」
「あんた、私の人生を壊したわね!」
「俺が壊した? 自分が壊したんだろう。自分で始めたんだ。」
「マット、お願い、警察に取り消してくれない? ジェームズは、何もしてないんだ。」
「彼は、逮捕状が出てるんだ。自分で解決しろ。」
「お願い、マット!」
「出て行け。」
電話を切った。
そして、ジェームズは逮捕された。
ナタリーは、ひとりぼっちになった。
携帯の電源を切って、一週間、何も聞かなかった。
一週間後、電源を入れると、メッセージで溢れていた。
ナタリー、デボラ、ジェームズ、クリスから。
ナタリーからのメッセージは、怒りと懇願が混ざっていた。
「あんたのせいで、すべてを失った。」
「あなたのせいで、何もかも失ったんだ。」
俺は何も返さなかった。
それから、離婚は成立した。
裁判所は、ナタリーの浮気を認め、婚前契約書に基づき、彼女には何も与えられなかった。
彼女は、弁護士費用も払えないで、実家に戻った。
デボラが、ナタリーを引き取ったという話だった。
私は、家を売却した。新しい街に引っ越した。
数年後、偶然、ナタリーに会った。スーパーで。
彼女は、引きつった笑顔で、近づいてきた。
「マット、元気にしてる?」
「元気だよ。」
「私、もう一度やり直せたらって思ってるの。」
「無理だな。」
「マット、お願い。」
「もう、いいんだ。君の人生を生きてくれ。俺の人生から、消えてくれ。」
「彼女の目には涙が浮かんでいた。」
「私、あなたを失って、後悔してるわ。」
「君は、俺を失ったんじゃない。君が、自分から手放したんだ。」
そう言って、レジに向かった。
人生は、あの日を境に、変わった。
そして、俺は、自分の人生を取り戻したんだ。



