娘の会社の懇親会で、娘が大事にしていた腕時計が床に投げ捨てられた。その腕時計は、亡き妻の形見であり、娘が心の支えとして大切にしてきたものだった。投げ捨てたのは部長で、ショックを受ける娘をニヤニヤと笑っている。俺は一瞬で頭が真っ白になり、気づけば部長を怒鳴りつけていた。
「あなたは一体何をやったか分かっているんですか?」
拳を握りしめ、今にも手が出そうになる。しかし、その時娘が俺の腕を掴んだ。
「もういいよ、お父さん。帰ろう。」
震える声でそう訴える彼女の顔は、今にも泣き出しそうだった。俺は娘の必死な表情を見て深呼吸を一つ。この場で暴力を振るえば、部長と同じレベルに落ちてしまう。ぐっと怒りを飲み込み、娘と一緒に会場を後にした。だが、このまま終わらせるつもりはない。娘を傷つけた報いを、必ずあの男に受けさせるため、俺は動き出した。
俺の名前は谷口明。都市部から離れた田舎町でレストランを経営している。自然食品を使用しているのが大きな特徴で、無農薬で育てられた野菜やこだわり抜いた調味料を使った料理は評判で、地元の住民に愛されている。こだわりが強いからこそ苦労することも多いが、経営は順調で、常連客と会話しながら仕事ができる毎日を楽しんでいた。
ある日、娘の千尋から電話がかかってきた。千尋は俺にとって一番大切な一人娘。妻は千尋が子供の頃に亡くなっており、妻を失くしてからは俺が男手一つで必死に育ててきた。父親しかいない環境で寂しい思いや、たくさんの苦労をかけたことだろうと思っている。
「明日、仕事が休みだから帰っていいかな。」
いつもは明るい千尋だが、今日はどこか沈んだ声に聞こえた。千尋は素直で優しく、とてもいい子に育ってくれたが、幼い頃から大きな問題を抱えていた。千尋は幼児期からアトピーを発症していたのだ。かゆみがひどく、赤みを帯びて皮膚は晴れ上がり、見た目もひどかった。一目見てすぐにアトピーだと分かるレベルだ。
なかなか治らない千尋を心配し、俺はいろんな病院を巡って治療を受けさせたが、大きな変化は得られなかった。学校でも見た目のことで同級生にからかわれることも多いらしく、千尋はよく泣いていた。そんな千尋の姿を見て何とかしてやりたいと思った俺は、いろんな対処法を調べ、行き着いたのが自然食品だった。症状を緩和させる方法として、摂取するものに意識を向けることも大切だということだった。
俺は思い切って勤めていた会社を退職し、空気がきれいな田舎町に引っ越した。そして自然食品を研究し、自然食レストランを開業した。少しずつではあったが、空気のきれいな田舎町での生活と自然食品を意識して摂取させたことで、千尋のアトピーは改善していった。高校卒業前には、ほとんど症状がない程度まで良くなった。千尋は自分がアトピーで辛い経験をしたからこそ、同じように病気で悩む人の力になりたいと思ったようだ。病気の情報を発信できるような仕事がしたいと、東京のIT企業へ就職した。
「ただいま。」
翌日、連絡通り千尋は家に帰ってきたものの、その表情はやはり暗い。
「千尋、元気ないな。なんか悩み事とか、辛いことでもあったのか。」
あまりにも様子がいつもと違うため、俺は訪ねてみた。
「会社での人間関係に悩んでて…」
最初は話そうか悩んでいた様子だったが、千尋は意を決したように理由を話してくれた。千尋は企画部に所属しているらしいのだが、企画部の部長である戸田部長に悩まされているらしい。戸田部長は東京のエリート大学出身なのが自慢らしく、プライドも高いため、部下を見下す発言ばかりするのだという。そのため高卒の千尋はターゲットになりやすいらしく、日頃からひどい言葉を浴びせられているらしい。そして、つい最近決定的な出来事があったらしい。戸田部長が作成したグラフに数字の間違いがあったらしく、善意で千尋がそれを指摘したのだという。しかし戸田部長は、自分より下だと認定している人物に間違いを指摘されたことでプライドが傷ついたらしい。その日から暴言は倍増し、さすがに千尋も精神的に参っているということだった。
一通り話を聞いた俺は強い怒りを覚えた。
「昔はそんな会社じゃなかったのに。」
千尋が勤める会社は、レストランを開業する前に俺が勤めていた会社であり、亡き妻と出会った場所でもあった。社長は社員をとても大切にしている人物で、風通しの良い職場だった。社員みんなが仲良く、団結して仕事ができる素晴らしい職場だったのに。思い出深い場所が大きく変わってしまったことにショックを受けた。
「千尋、体は大丈夫か? すごいストレスが溜まっているだろう。」
今一番心配なのは被害を受けている千尋だ。アトピーにもストレスは良くない。悪化してしまう恐れもあった。
「大丈夫よ。だって、お母さんが守ってくれているから。」
俺を心配させないためか、千尋は平気を振る舞う。そして俺を安心させるように腕を見せた。その腕には、生前妻が大切にしていた腕時計が光っている。腕時計は妻の母である義母が義父からプレゼントで渡されたもの。義母から妻へ。そして妻が亡くなってからは千尋が受け継ぎ、大切に使っていた。何かあっても腕時計をしていると母に守られているように感じるらしく、千尋にとって腕時計はお守りのような存在だった。
「そうそう。そういえば、これを私に渡してって帰ってきたの。」
そう言って千尋から差し出されたのは、会社の創立記念を兼ねた懇親会の招待状だった。どうやら落ち込んで気晴らしに帰ってきたのではなく、招待状を俺に手渡すために帰ってきたらしい。会社を辞めてもう10年近く経つし、レストランもあるし悩んだものの、千尋が心配だった俺は、レストランを休みにし、OBとして懇親会に参加することを決めた。
懇親会当日、俺はスーツに身を包み、会場に足を踏み入れていた。見知った顔も多く、かつての同僚たちに挨拶をし、再会を喜んだ。元同僚との再会は嬉しかったものの、俺の頭の中を占めていたのは千尋と部長の一件だ。
一通り挨拶を終えた俺は、会場内にいるはずの千尋の姿を探す。すると会場の中央に千尋を見つけた。近くには50歳ぐらいの男性が立っており、鋭い表情で部下たちを威圧するように指示をしている。その様子を見るにおそらく、その男性こそが千尋から聞いた戸田部長だろう。遠目から見ても、かなり性格の悪そうな人物であることが分かる。
「あなたが戸田部長ですか? いつもお世話になっております。谷口千尋の父です。」
内心文句の一つでも言ってやりたい気持ちだったが、ぐっとこらえ、笑顔で挨拶をした。
「ああ、あなたがうちを辞めちゃった落ちこぼれのね。頑張って田舎で何かやってるらしいですね。」
初対面だというのにあまりにも失礼な言葉の数々に、俺はあ然とする。こいつはどうやら本当に人を見下すのが好きらしい。不快感が込み上げるものの、ここで怒りをあらわにしたところで面倒なことになるだけだ。
「昔はこちらでお世話になりました。」
暴言を止めてやりたい気持ちを抑え、冷静に無難な返事を返した。しかし部長は俺が怒っていることなど気づいていないらしく、ヘラヘラと失礼なことばかり言い放つ。
「最近、あなたの娘さんが色々と仕事で余計な口出しをしてきましてね、困っているんですよ。」
呆れた。困っているのはあんたじゃなく、娘の方だ。娘は高校を卒業したばかりなもので、ことを荒立てないよう適当な返事をしてその場をやり過ごす。ようやく戸田部長から解放された俺は、戸田部長の言動のひどさを間の当たりにし、このままではいけないと考えを巡らせていた。そして懇親会が終盤に差しかかった頃、トラブルが起きた。ほろ酔いの戸田部長が何やら千尋に絡んでいる。何を言っているかまでは聞き取れないが、戸田部長は千尋が身につけている腕時計を指さしていた。不穏な空気に嫌な予感がした俺は二人に近寄る。その間に千尋は腕時計を外し、戸田部長に手渡してしまった。戸田部長は千尋から受け取った腕時計をまじまじと眺めている。そしてにやりと下品な笑みを浮かべて口を開く。
「なんだこの古臭い腕時計。うちの会社は最先端を行くIT企業だぞ。こんなの身につけたら品が落ちるわ。」
声を荒らげ、千尋から受け取った腕時計をその場に投げ捨てた。床に腕時計が叩きつけられる音が響く。幸い破損している様子は見られないものの、音の大きさからしてかなり強い力で叩きつけられたようだ。
「ちょ、ちょっと何があったんだ?」
「あ、お父さん。」
俺が声をかけると、千尋は驚いたように振り向く。その顔は真っ白で、突然の出来事にかなりショックを受けている様子だ。千尋を落ち着かせつつ、詳しく事情を聞くことにした。千尋の話によると、戸田部長は千尋に腕時計を見せろとしつこく詰め寄っていたらしい。最初こそ千尋は拒否していたようだが、あまりのしつこさに根負けし、渋々と戸田部長に腕時計を渡したのだという。千尋は腕時計を常に身につけ、本当に大切にしていた。それも亡き祖母、亡き母から受け継いだ宝物だったからだ。千尋の反応を見れば、誰でも大切にしているものだと理解できるはず。しかしそれを分かっていながら、戸田部長はあえて千尋から腕時計を奪い、壊す目的で床に叩きつけたのだ。
千尋の話を聞いた俺は激昂し、自分の気持ちを抑えきれなくなってしまった。
「あなたは一体何をやったか分かっているんですか?」
感情に任せて戸田部長を怒鳴りつける。あまりにも腹が立ち、手が出そうになったが、千尋が必死に止める。
「お父さん、やめて…」
俺と千尋の姿を見て、戸田部長は鼻で笑った。
「そんな古臭い時計ごときで気にする方がおかしいんだよ。」
「人の大事なものを粗末に扱っておいて、そんなことを言うんですか?」
俺は言葉を失った。戸田部長に人の心はあるのだろうか。怒っている俺と泣きそうになっている千尋の表情を見て、満足そうに嫌な笑みを浮かべている。俺は怒りが収まらず、強く拳を握りしめる。しかしそんな俺の手を優しく握り、千尋は口を開いた。
「お父さん、もういいから帰ろう。」
一番悲しんでいるはずの千尋は、涙をこらえながら俺を心配し、なだめようとしている。そんな千尋の様子を見て、俺は少し冷静になった。もし俺がこの場で手を出したら、いくらひどいことを言われたとしても、戸田部長と同じレベルに落ちてしまう。やり返すにしても、他のやり方で追い詰めるべきだ。まだ怒りが収まりきらない中、心を落ち着かせるように自分に言い聞かせ、千尋とその場を後にした。しかし、俺は今日の一件を水に流す気はない。戸田部長のあまりにもひどい言動を目にし、戸田部長をこらしめるべく行動を開始した。
翌日、俺は千尋が働く会社の社長室に足を運んでいた。
「失礼します。今日は一体どういったご要件で? もしかして商談でしょうか?」
「なんでこいつが…」
忙しいのだろう。社長室に俺がいるのを見つけ、驚きの声をあげる戸田部長を冷たく一瞥する。そして同じく冷たい目で戸田部長を見ていた社長も、ゆっくりと口を開いた。
「昨日はとんでもないことをしてくれたようだね。」
「な、何のことですか?」
社長の言葉の意味が分からないらしく、戸田部長は困惑している。そんな戸田部長の表情を見て、社長は大きくため息をついて口を開いた。
「懇親会での君の行動だよ。」
「ああ、社長がそこまで言うなら…」
戸田部長はようやく何の話か分かったようだ。俺のことをちらりと見て口を開く。
「あまりにも古臭い時計だったので、つい笑ってしまっただけですよ。」
戸田部長は気づいていなかったが、戸田部長の発言を聞いて社長の表情がさらに険しくなっている。ことの重大さに全く気づいていない戸田部長は、ヘラヘラしながらその場を乗り切ろうとしている。
「あの時はお酒も入っていたもので、投げたのは謝りますよ。壊れていたら弁償もしますよ。1000円くらいですか?」
謝罪はしたものの、反省している様子は全くない。それどころか腕時計を安物扱いする始末だ。自分が何をしたのか、やはり全く理解していないようだ。そこで俺は戸田部長に重要なことを伝えてあげた。
「あの時計は私の亡き妻が大切にしていたものなんですよ。そして、社長から娘に受け継がれた品でもあるんです。」
「え、社長?」
「ええ、社長です。私の妻は社長の娘でしてね。」
そう、今この場にいる社長は、俺にとって義父であり、千尋にとっては祖父なのだ。
「社長、そんなの嘘ですよね。谷口千尋が社長の孫だなんて。聞いたことないです。」
俺の言葉が信じられないらしく、戸田部長は社長に事実確認をする。まあ、戸田部長がその事実を知らなくても仕方ない。社長と俺たちは苗字が違うし、千尋が入社する際に身内であることを周囲に明かさないと決めていたのだ。
「彼の妻は間違いなく私の娘だよ。そして千尋は私の孫だ。彼の話したことは全て真実だよ。」
社長、つまり義父は険しい表情をしたまま戸田部長に告げる。今まで部長が古臭いと散々バカにしていた腕時計は、義父がまだ経済的に安定していなかった時に義母にプレゼントした思い出の品だ。確かに値段的には高級品とは言えないものの、義母は生前とても大切にしていたのだそうだ。そしてそんな思い出の品だからこそ、亡き妻も千尋もとても大切に使っており、年代物であるにも関わらず状態はとても良かった。
戸田部長は義父の言葉に、ようやく自分が今窮地に陥っていることを自覚したようだ。顔が一気に青ざめ、体を震わせている。このままでは自分の身が危ないと思ったのだろう。先ほどまでは謝罪になっていないような謝罪をしていたくせに、今更必死に謝罪を始めた。
「本当に申し訳ありませんでした。心を入れ替えますので、どうか許してください。」
何度も俺や義父に頭を下げているが、戸田部長はおそらく本当に反省して謝罪しているわけではない。自身の立場が危うくなるのを恐れ、謝罪をしているだけだろう。その証拠に、謝罪をしたのは俺と義父に対してのみ。千尋に対しては頭を下げてはいない。本当に謝るべきは、大切な品を傷つけられた千尋だ。
「昨日の一連の出来事は私も目にしていた。孫を傷つけられたのはもちろん許せないが、被害者が孫じゃなかったとしても、昨日の言動は許されない。」
普段は社員に優しく穏やかな義父も、今回ばかりはかなり怒っているようだ。
「そ、そんな。私は今まで会社に尽くしてきたじゃないですか。」
自身がいかに今まで会社に貢献してきたか、戸田部長は必死に訴えるが、義父の気持ちが変わることはない。
「私の耳に君の話が届いていないとでも思ったのか?」
そう。戸田部長の今までの悪業は義父の耳にも届いていた。部署内で社員の学歴によって態度を変えていたことや、学歴の低い者に対して日頃から暴言を浴びせていたことは、義父も把握していたらしい。今後戸田部長をどうしていくか義父が考えていたところで、今回の一件が起きたのだ。
「すでに戸田部長の行動調査は行われ、日頃から社内の人間に対してコンプライアンス違反に当たる言動が多かったことは明らかになっている。君の今までの数々の行いはもう明らかになっている。今更いくら謝罪したところで、もう遅いんだよ。君はもっと早く自分の言動を悔い改めるべきだったんだ。」
「そ、そんな。私の処遇は…」
ここまで来ても自分の心配しかしていない。やはり反省はしていなかったようだ。
「戸田部長、君を降格処分とする。また、君は地方の営業所に左遷させてもらうよ。」
会社を首にしないだけ、優しい処分だと思う。しかし、プライドが高くエリート意識の強い戸田部長にとって、降格と左遷は一番応える処分だったようだ。
「そ、そんな…」
部長はショックのあまりその場に崩れ落ち、涙を流し始めた。かなり悲壮感が漂っているが、このような状態になってしまったのは戸田部長の自業自得だ。結局、ショックでずっと泣き喚く戸田部長を社長室から追い出し、その日はお開きとなった。
それから半年後、義父から電話がかかってきて、戸田部長のその後について語られた。社長室での一件があってすぐ、戸田部長はすぐに平社員として地方の営業所に配属されたらしい。しかし、やはり人はそう簡単には変われないらしい。どうしてもエリート意識が抜けず、左遷された先でも自身の学歴をひけらかし、かなり偉そうにしていたようだ。営業先でもその調子だったらしく、仕事を全く取ってこれなかったのだとか。それだけでも戸田部長のプライドはズタズタだというのに、年下の厳しい上司から指導を受け、そこでも我慢の限界だったらしい。ある日、上司に逆切れをかまし、そのまま会社を辞めてしまったようだ。
後日、仕事が休みで千尋が家に帰ってきた際も、俺は戸田部長の話を聞くことになる。
「私の同僚がね、泥酔して道端で寝ていた戸田部長を見たらしいの。なんだか髪の毛もボサボサで、髭も伸ばしっぱなしで、ホームレス同然だったって。」
義父から会社を退職した話は聞いていたが、その調子だとおそらく再就職もできていないのだろう。まあ、あれだけ上から目線で偉そうな言動がデフォルトになっていると、再就職もなかなか厳しそうに感じる。千尋の配属されている企画部は、戸田部長がいなくなったことにより風通しが良くなり、みんなで仲良く楽しく仕事ができるようになったようだ。元々千尋は亡くなった妻に似て気が利くし、頭の回転も早い。戸田部長の度重なる嫌がらせによって、今まで千尋の良い部分が生かされていなかった。今はその能力を買われ、新しいプロジェクトに関わっているそうだ。そのプロジェクトというのが、アトピーや重度のアレルギーを持った人に向けたポータルサイト作りだ。病院から健康情報、体に良い自然食品の販売先をまとめた情報サイトを頑張って運営しているらしい。幅広い情報がたくさん掲載されているため、アトピーやアレルギーに悩んでいる当人はもちろん、その家族からもかなり好評だという。元々自分と同じような人の力になりたいという思いで就職したのだから、自分の目標を叶えられたということだ。自分のしたい仕事ができている千尋は、前よりも表情が明るくなり、とても生き生きとしているように見える。
それから最近では、義父から会社に戻ってこないかと度々誘われるようになった。元々娘の千尋のアトピーを改善するために田舎に引っ越し、自然食レストランを始めたわけで、目的は達成されている。そのため、もう一度会社に戻ってもいいのではないかと熱心に勧めてくれるのだ。俺の能力を高く評価してくれているのは正直嬉しい。だが、田舎での暮らしは楽しく、何より娘に会えている。穏やかな日々の中で充実した生活を送っている今、都会に戻り忙しない日常を再び過ごすことに魅力を感じられず、毎回丁重に断っている。ただ、それでも千尋の今のプロジェクトに役立ちたいとは思っている。自然食レストランを経営しているからこそ、自然食品に関してはそれなりに知識を持っており、それは千尋の役に立つはずだ。だから会社に復帰はしないが、情報を千尋に提供し、影ながら支えていこうと思う。



