「なぜ中卒なんか採用したんだ。即刻、首だ。」工場で働いていた38歳の僕に、就任したばかりの新社長が学歴だけを見て、そう言い放った。中卒で苦労しながらも、20年かけて主任にまで昇格したのに。僕を推薦してくれたのは、今の会長だ。仕事を辞める決意をした翌日、本社に退職届を出しに行くと、新社長が血相を変えて追いかけてきた。「退職はしなくていい!」と言うのだ。その理由を聞いて、僕は新社長の表情が一瞬で…

「なぜ中卒なんか採用したんだ。即刻、首だ。」工場で働いていた38歳の僕に、就任したばかりの新社長が学歴だけを見て、そう言い放った。中卒で苦労しながらも、20年かけて主任にまで昇格したのに。僕を推薦してくれたのは、今の会長だ。仕事を辞める決意をした翌日、本社に退職届を出しに行くと、新社長が血相を変えて追いかけてきた。「退職はしなくていい!」と言うのだ。その理由を聞いて、僕は新社長の表情が一瞬で...

新社長が工場に視察に来たその日、俺はいつも通り目の前の作業に集中していた。ところが、新社長は俺の学歴を知るや否や、理由も告げずにこう言い放った。

「なぜ中卒なんか採用したんだ。即刻、首だ。」

俺は反論する気すら起きなかった。ただ、静かにその場で退職を決意した。翌日、新社長はニュースを見て驚愕することになる。

俺の名前は中条たけし。38歳。工場で働く普通の男だ。家族は妻のれい子と、子供が2人。職場では誠実に働き、仲間たちとも良好な関係を築いてきた。

俺の父は、俺が中学に入学したと同時に病気で亡くなった。それ以来、母が俺と、小学生になったばかりの妹をひとりで養ってくれていた。そんな母の助けになりたいと思った俺は、進学を選ばず、中学を卒業したらすぐに働く道を選んだ。

とにかく早く稼ぎたいと考えた俺は、中学卒業後、地元の工事現場でアルバイトを始めた。現場監督は俺の働きぶりを評価してくれ、彼の紹介で今の会社に入ることができた。その現場監督こそ、当時の社長であり、今の会長だった。彼の推薦があったからこそ、中卒の俺でも採用されたのだ。

この会社で働けると決まった時、俺は天にも登るような気持ちだった。家計を支えるために高校へ進学しないと決めたが、受験勉強に必死な友人たちを見て、迷いがなかったわけではない。そんな時、たまたま図書館で見つけた一冊の本が、俺の迷いを消してくれた。それは会長の自伝だった。

会長は叩き上げで、ひとつの会社を大きくした人物だ。その本には、会長がどんな苦労をして会社を築き上げたのかが、詳細に綴られていた。それを読んで俺は感銘を受け、どんなに困難でも努力すれば道は開けると信じるようになった。そんな憧れの人の会社で働けることは、この上ない喜びだった。

そして入社して20年。ひたすら真面目に働いた。学歴で下に見られがちだからこそ、とにかく必死で仕事を覚えた。そんな努力がついに報われる時が来た。

「中条君、次の人事で主任に昇格だ。おめでとう。」

課長は自分のことのように嬉しそうに告げた。

「え?」

俺は驚きの声をあげて固まってしまった。帰り際、課長に「話がある」と改まって声をかけられた時は、何かミスをしたのか、もしかして人員整理かと、一瞬で悪いことばかりが頭をよぎった。まさか昇進の話だとは思ってもみなかったので、言葉の意味を理解するのに時間がかかった。頭がふわふわして、この日はどうやって家に帰ったのか、正直よく覚えていない。

家に帰って昇進の話をれい子にすると、彼女はとても喜んでくれた。その笑顔を見て、やっと現実なんだと実感できた。ただ、ふとある思いが胸をよぎった。できれば、会長が社長の時に昇進を果たしたかった、ということだ。

今年度に入り、会社には新しい社長が就任し、前社長は会長となった。会長は「まだまだ会社の経営に口は出す」と宣言してはいたが、やはり会社の実権は新社長が握ることになるのだろう。会長が社長の時にもっと会社の役に立ちたかった、というのが俺の正直な気持ちだった。

ところがある日、会社から全社に、企画案を募集するという通達があった。役職や所属部署に関係なく、誰でも応募できるという。会長の発案で、社員のアイデアを積極的に取り入れようという試みだ。どうやら会長は、会長になったからといって引退するつもりはないようだった。逆に、しがらみがなくなって、好き勝手にやれるようになったということだろうか。どちらにしても、俺にとっては嬉しいことだった。

会長発案の企画募集。必ずものにしたい。俺は早速、企画書の作成に取りかかった。実は夜間のビジネススクールやオンライン講座を受け、俺は少しずつ知識を蓄えていた。そんな努力が実を結び、俺の企画案は見事に採用された。

喜びも束の間、新社長が本社から工場に視察に来ることになった。部長は視察の日が決まってからというもの、ずっとそわそわしている。この部長は数年前にここへ就任した人物だ。前の部長はみんなに慕われていて、惜しまれながら定年退職していった。

新しく就任した部長は、工場で働く俺たちに対して見下した態度で接してきた。環境改善を訴えた時などは、

「ここにいる奴らは、あれだろ。大学も出ていないような人間の集まりだろう。働かせてもらえてるだけありがたいと思え」

などと怒鳴り散らした。その中でも、中卒の俺は特に部長の標的にされていた。

「中卒にでもやれる仕事があるなんて、本当にうちの会社は懐が広いよな」

俺の顔を見るたびに、部長は常に馬鹿にしてくる。部長は学歴至上主義で、大学を出ていない奴は全員ゴミだと思っているような人物なのだ。どんなに仕事で頑張っても、中卒の俺は部長の中では、いつまでたっても使えないやつで、会社にいるべきじゃない人間ということのようだった。

それにもうひとつ、部長が俺を目の敵にする理由がある。それは俺の妻のれい子に関係している。れい子は俺より5つ年上の、いわゆる姉さん女房だ。俺たちが出会ったのは地元のコミュニティイベント。俺が工事現場で働いていた時、地域のボランティア活動にも参加していた。ある日、イベントのスタッフとして働いていた俺は、大学生のれい子と出会った。その時れい子は21歳。16歳の俺の目に映るれい子は、すごく大人でキラキラしていた。この時初めて、一目惚れってあるんだと知った。

「あなた、いつも一生懸命働いてるよね」

働いている中で一番若い俺を、れい子は気にかけてくれて、よく声をかけてくれた。俺たちは徐々に親しくなり、付き合うようになり、結婚した。

「お前の嫁、れい子って言うのか?」

ある時、俺と同僚が話しているのを聞いたのか、部長が突然話しかけてきた。

「はい。そうですけど」

すると部長は、年齢はいくつだとか、どこの大学出身かなど、根掘り葉掘り聞いてきた。

「年下と結婚したと噂では聞いていたが、まさかお前みたいな中卒と結婚したとはな。ミスキャンパスも落ちたもんだ」

部長は吐き捨てるように言った。なんと部長は、れい子の大学の先輩だったのだ。

「俺を見下すのはいくらでもどうぞ。でも妻を侮辱するのはやめてもらえませんか?俺と結婚したくらいじゃ、彼女の価値は下がったりしませんよ。それは部長もよくご存知なのではないですか?」

俺は怒りを込めた静かな声で言った。

「だ、黙れ」

部長は吐き捨てるようにそう言うと、足早に去っていった。

家に帰ってれい子に部長のことを話すと、彼女はあからさまに嫌な顔をした。付き合っている時に、れい子が「大学の先輩で、しつこく言い寄ってくる人がいて困っている」と話していたのを、俺は思い出していた。

「そう、そいつ。昔から嫌味なやつだったけど、相変わらず嫌なやつなのね」

れい子は顔をしかめながら言った。

「私のせいであなたへの嫌がらせがひどくならないといいけど」

「まさか。もう20年も前のことだよ。いい大人が、そんな大昔のしかも些細なことで嫌がらせしてくるとかないだろう」

心配そうに言うれい子の言葉を、俺は笑い飛ばした。しかし、れい子の心配は的中した。れい子が俺の妻だと分かってからというもの、部長の俺に対する当たりは一層強くなった。

こんな部長の嫌みや嫌がらせに耐え、毎日必死に仕事をしていたら、部長も飽きたのか、それとも諦めたのか、徐々に嫌がらせは減っていった。部長は最悪だったが、同僚たちはいい人たちばかりで、何より課長が俺を中卒という色眼鏡で見ることなく接してくれたおかげで、仕事を続けて来れたと言っても過言ではない。

ただ、新しい社長が就任することになってから、雲行きが怪しくなってきた。新社長も、部長と同じく学歴至上主義者らしいのだ。あの社長の後を継ぐのが、なぜそんな人物なのか。社内政治に関わることもない、俺のような下っ端社員には知るよしもなかった。

新社長が本社から工場に視察しに来ると分かってから、部長の俺に対する嫌味が復活し出した。

「佐藤社長は、学歴もないくせにでかい顔をしているお前みたいなのが一番嫌いなんだよ」

などと、理不尽極まりないことを言ってくる。生き生きと俺に嫌みを言う部長にうんざりし始めた頃、新社長が視察に来る日がやってきた。

「遠いところ、こんな汚い工場にまで足を運んでいただき、ありがとうございます」

部長はすぐさま新社長にぴったりとくっつき、工場内を案内して回っている。そして、俺が作業しているところで、わざわざ足を止めた。俺は嫌な予感がしつつも、黙々と仕事をこなしていた。

「こちらの社員、今度主任に昇格する中条です。いや、すごいんですよ。うちの会社も思い切ったことをしたもんです。中卒を役員にするなんて」

部長は聞かれてもいないのに、わざわざそんなことを言った。

「中卒?」

部長の言葉を聞いた瞬間、新社長の表情が険しくなる。

「お前は中卒なのか?」

ゆっくりと俺を指差し、顔をしかめながら、嫌悪感丸出しの声で新社長は俺に聞いてきた。

「はい。そうですが」

俺は作業の手を止めて答えた。

「なぜ中卒なんか採用したんだ。即刻、首だ」

俺のことを何も知りもしない新しい社長の理不尽な即首宣告に、俺は言葉を失った。

「社長、中条君はとても優秀で、真面目に働いてくれています。突然首だなんて。それに、今中条君がいなくなるのはまずいと思うんですが」

課長が俺たちのやり取りを聞きつけて、間に入り、俺をかばってくれる。

「課長、社長に口答えするとは、なんて身の程知らずなんだ」

すかさず部長が、唾を飛ばさんばかりの勢いで言う。

「で、ですが、会長から通達のあった企画募集、中条君の企画が採用されたんです。彼がいなくてはプロジェクトに支障が」

課長はなおも食い下がってくれる。

「ああ、あれね。あの老人が勝手にやったことで、私はよく知らないんだが。そうか。お前の企画が採用されたのか。こんな低学歴の人間の企画が、会社に貢献できるわけないだろうが。どうせそんな企画は動き出しはしない。というか、私がそんな無駄なことはさせない。だから、お前がいなくなっても何も困らないよ。即刻、首だ」

新社長は淡々とした口調で、冷たく言い放った。さらに反論してくれようと口を開いた課長を、俺は静かに手で制した。これ以上社長に逆らったら、課長まで首だと言われかねない。それだけはどうしても避けたかった。

「わかりました。では、退職します」

俺はそれだけ言い、頭を下げ、その場を後にした。

翌日、俺は退職届を手に本社を訪れた。本社を見上げながら、俺は今までのことを思い出していた。俺の人生を変えてくれた人の会社で働けるようになった時は、本当に嬉しかった。少しでも会社に貢献できればと、必死に頑張った。課長や同僚たちの顔が浮かぶ。ここ数年の部長はちょっとあれだけど、いい人たちに囲まれて仕事ができて、本当に幸せだったな。

本当は、会長が築き上げたこの会社でずっと働いていたかった。だが、あの新社長の元では今まで通りには働けない。そう思った。

辞めると決めて、一番気がかりだったのがれい子の反応だった。子供たちにも、まだまだこれからお金がかかる。怒られるか、呆れられるか。俺は覚悟を決めて、ことの経緯をれい子に話した。しかしれい子は、予想外の反応をした。

「人を学歴だけで判断するような人間がトップの会社なんて、ロクなもんじゃないから、やめて正解よ」

と、鼻息荒く言ってくれたのだ。

「万が一、あなたの再就職がうまくいかなくても、私が働くから大丈夫」

と、笑顔で送り出してくれる。本当に、俺にはもったいないくらいの奥さんだなと、改めて思う。

「よし」

俺は静かに気合いを入れ、会社に向かって一歩踏み出す。

「おい、おい待て、中条君、ちょっと待ちなさい」

退職届を提出し、人事部から出ると、後ろから声をかけられた。振り向くと、そこには明らかに取り乱した様子の社長がいた。

「何でしょうか?退職届なら、今提出しましたよ。ですので、もう」

「ち、ちょっと待て。退職はしなくていい」

社長は俺の言葉を遮って言う。

「はい?」

社長の言葉に、俺は怪訝な表情を向ける。

「あの、その、なんだ。ニュースを見たんだ」

社長は消え入りそうな声で言う。

「ニュース?ああ、地域のビジネスコンテストのことですか?」

実は昨日の夜、俺の企画が最優秀賞に選ばれたと連絡があった。会長が全社に企画の募集をかけたのは、このビジネスコンテストに出す企画書を選ぶためだったのだ。このコンテストは、地域の中小企業やベンチャー企業が参加し、優れたビジネスアイデアやプロジェクトを競うものだ。毎年地域のニュースで大々的に取り上げられる、話題性のあるコンテスト。最近会社の業績が落ち込んでいるから、話題になればと思ったらしい。

俺の出した企画が最優秀を受賞したことは、すでに社内で話題となっているようで、今人事に退職届を提出したら、担当者が慌てて人事部長を呼んだほどだ。退職の経緯をかいつまんで話したところ、「とりあえず預かっておきます」と、人事部長が困り顔で俺の退職届を受け取った。

「それが何か?」

俺は冷めた口調で社長をまっすぐ見据えて言った。

「いや、まさか、こんなことに、お前がいたのか」

悔しそうな社長の言葉をかき消す、威厳のある声が響き、会長が現れた。会長の姿を見るなり、社長は罰が悪そうにうつむき、目を泳がせる。

「いやあ、朝から問い合わせの電話やらメールやらが、じゃんじゃん来てるよ。これなら本当に業績も持ち直すかもしれないな。で、そんな優秀な中条君に、社長が首を宣告したと聞いたんだが、本当かね?」

会長はギロリと社長を見つめ、声を低くして言う。きっと人事部長経由で、会長に話がいったのだろう。慌てて会長に連絡する人事部長の姿が目に浮かぶ。

「あの、それはですね、ちょっとした行き違いと言いますか、勘違いと言いますか」

社長はしどろもどろになりながら言う。

「行き違い、勘違い。見苦しい言い訳だね。昨日、君が中条君に対して理不尽に首を宣告していたと、課長から話を聞いているんだよ。確か、私のことは“あの老人”とか、なんとか」

会長の言葉に、社長がどんどん縮こまっていくのが分かる。

「中条君が会社を去るなんてことはありえない。君の努力と成果は、私が一番よく知っているからね」

会長は笑顔でそう言ってくれた。

「そして、君は人を見る目をもっと養うべきじゃないかな」

会長は冷たい視線を社長に向け、厳しい口調で言い放った。社長は悔しそうにうつむいている。

その後、社長が俺を辞めさせようとしたという噂が広がり、就任したばかりだったこともあり、「社長としてふさわしくないのではないか」と社内で囁かれるようになった。結局、退職届は破棄され、俺は会社に残ることになった。

すると会長が、俺の受賞を祝うパーティーを開催すると言い出す。固辞する俺に、会長は「他の目的もあるから」と含み笑いを浮かべながら「奥さんも是非」と言ってくれたので、れい子と一緒に出席することにした。

結婚して子供が生まれてからは、れい子は派手なことや、改まったことをあまり良しとしていなかった。なのでパーティーへの出席も断られるかと思ったが、俺が「一緒にどうか」と誘うと、こちらも会長同様、含み笑いを浮かべながら承諾してくれた。

そして、パーティー当日。俺はれい子の姿に息を飲んだ。自分の妻であることが信じられないくらい、目の前の彼女は美しかった。

「さあ、行きましょう」

れい子は流暢な笑みを浮かべていった。会場に着くと、みんな口々に祝いの言葉をかけてくれた。会場を見回すと、社長と部長が居心地悪そうに、隅の方に立っていた。どうやら二人とも「必ず出席するように」と、会長から釘を刺されたようだ。

男女関係なく、みんなれい子を目で追っていたが、その中でも部長はれい子をじっと見つめて、目を離さないでいる。

「あんなに見られては、れい子も嫌な記憶が蘇るだろう」

俺は部長から遠ざかろうとした。しかしれい子は、俺の思いとは真逆の行動に出た。俺の腕を引き、部長の前に立ったのだ。

「田中先輩、お久しぶりです」

れい子はにっこりと微笑みながら、部長に声をかけた。

「お、おう、久しぶり」

まさかれい子の方から声をかけてくるとは思っていなかったのか、部長は驚きの表情を浮かべている。

「主人がいつもお世話になってます」

れい子は「主人が」という言葉を言った後、言葉を切り、俺の方を見上げて、ドキッとするような優しい笑顔で見つめた。その後、部長に視線を戻して、言葉を続けた。

「あ、ああ」

部長は恨めしそうな顔で俺を見ながら、それだけ言うと、足早に俺たちの前から遠ざかっていった。

この時になって、やっとれい子の思惑が分かった。普段なら絶対に来ないようなパーティーに、改まって来てくれたのは、もちろん俺のお祝いだからということもあるだろう。だが、俺を目の敵にしていた部長に、悔しい思いをさせるためだったのだろう。

れい子はニヤリと笑って、俺にだけ見えるように、そっとピースをしていた。俺は思わず吹き出してしまった。

パーティーも終盤に差しかかった頃、会長がマイクを手に、前に立った。

「ここで、一つお知らせがあります」

ざわざわしていた会場が、会長の言葉で静かになる。

「先日、佐藤君が社長に就任したばかりなのですが、この場を持って、佐藤社長は退任とさせていただきます」

「え?」

社長は驚きの声をあげる。

「あ、会長、ちょっと待ってください。そんなの、私は聞いてません」

「ああ、そりゃそうだ。今初めて、みんなの前で言ったからな。だが、ここにいる社員たちの中で、佐藤社長の続投を望むものはいないと思うんだが。異議があるものがいたら、今ここで聞くとしよう」

会長は鋭い目で会場内を見回す。しばらく待っても、異議の声は上がらなかった。

「そ、そんな」

社長はその場で崩れ落ちた。

その後、会社は新しい社長を迎え、体制で再スタートを切った。俺もますます意欲を持って働くことができるようになった。佐藤元社長は、社長職を解かれた後、結局は会社にいづらくなったのか、退職していった。

社長職をあっという間に解任させられたという噂は業界内に広がり、再就職に苦労しているようだ。部長はといえば、佐藤元社長の後ろ盾がなくなり、今までのパワハラの数々が明るみに出て、部長を解かれ、関連会社に移動させられた。

課長が部長へ昇格し、俺は課長に就任した。そして、新たな企画にも挑戦し、さらなる発展を目指している。俺の成功は、家族や仲間たちの支えがあってこそ実現できたものだ。感謝の気持ちを忘れずに、これからも頑張っていこうと思う。

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