汚い土方は熱消毒してやるよ。
建設会社の温蔵師が笑みを浮かべ、俺に熱いお茶を浴びせてきた。お茶のかかった手の甲が赤くなり、ヒリヒリと痛む。寿の女将が悲鳴をあげ、慌てて氷を鳥にかけていった。
情けねえな。このぐらいで騒ぎやがって。
だが良いの回っている温像といえばヘラヘラと笑ってどこ吹く風といった様。何度俺が注意しても温造士は付け上がるばかりである。
俺としては正直もう騒ぎから身を引きたかったが、なかなかそうもいかない。最悪のパターンとしてはこのまま警察が登場するか。色々と考えていると俺の後ろから兄が姿を表した。
お前50億失ったな。
兄のはしたその言葉の意味も分からず師は騒ぎ続ける。自らの身に切る転落劇の入り口に立っているとも知らずに。
俺の名前はA惑。40歳を迎えたが、大人になった実感に乏しいまま日々の生活に追われている。
お疲れ様です。ああ、戻ったか。お疲れ。
どうにか作業日程の終わりが見えてきましたよ。
いや、今回は難議なもんだったね。雨も続いて先方のトラブルもあって。
俺は今地元の公務店で働いているとは言っても社員としてではない。俺は即士や建築現場での管理係かりの資格を生かした義師としての個人契約を公務店と結んでいる。大学で建築工学を先行し、就職と数回の転職を得て、俺は今の生き方を選んだ。
俺が契約している公務店の人々は、社長も含めて俺の考えを理解し尊重してくれていた。
君には頑張ってもらわないとね。
俺の夢や将来のプランを知る社長は俺にエールを送ってくれる。社長や公務店の同僚たちの他に、俺にはもう1人夢を語り合う相手がいた。
父さんもあんなに早く亡くなることなかったのにな。本当にせめて計画が出来上がるまでは生きていて欲しかったね。
夢について話す相手、それは俺の2つ上の兄だけど、まあ父さんは働き詰めだったから、誰よりも夢に向かって突き進んでいたのは父さんだったもんな。
俺たち兄弟の父親は20年以上前に亡くなっている。当時俺は中学生で兄は高校生だった。父は生まれ育った町に尽くすために働き生きていた。魅力的で若い人が希望を持って住み続けられる町を作りたいというのが父の口癖で、俺たち兄弟はいつもそれを聞かされていた。
父さんのためというか、父さんの考えは自分たちのためになるんだよな。俺も年を取ってあの口癖の意味が分かるようになった。
兄はよく父が残したノートを広げてこういう。父が愛していた俺たちが生まれ育った町は地方の三官部だ。美しい景色と特色のある祭り。いくつかの文化剤こそ有名だが、加疎かという現実は突きつけられている。
俺たちの夢に変わった。そのぐらいの着替いで頑張らないとな。ああ、そうだね。
俺と兄は父が乗り移ったかのように夢に向かって走っている。父の夢を実現するため、俺たちはこれまで努力を重ねてきたのだ。
おいおい、どうしてちゃっちゃと片付けられないんだよ。
目に向かって生きる俺の前に地元建設会社の温蔵が現れた。おい、エジ、お前が現場しきってるんだよな。
建設会社温蔵師の中の総一さんは建築現場を気まぐれに訪れては俺にねちっこく絡む。まともな振る舞いができないとは。ああ。なんだと?
加わってしまったことを謝る。だが店側も俺に不用意に火傷をさせてしまったと恐縮していた。ああ、ご心配なく。をいただけましたから何ともありませんよ。
神の判断のおかげで俺の火傷はとっくに収まっていた。
俺は兄と寿を後にして夕食は家で仕切り直した。
早一さんはどうするつもりなんだ?



