2026年ワールドカップを経て、日本代表に対する海外メディアの評価はさらに高まっている。中でも、イタリアの名門スポーツ紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』の記者が語った日本代表評は、欧州サッカー界でも大きな注目を集めている。
同記者は現在の森保ジャパンについて、「もはやアジアのチームという印象はない」と高く評価。その背景には、欧州主要リーグで経験を積む選手たちの成長だけでなく、かつて日本代表を率いたアルベルト・ザッケローニ氏が築いた戦術的な土台が今なお受け継がれていると分析している。
「アジアらしさ」は過去のものに
かつてアジアの代表チームは、技術力こそ高いものの、フィジカルや試合強度の面で欧州や南米との差を指摘されることが少なくなかった。
しかし、『ガゼッタ・デロ・スポルト』の記者は、日本代表はその段階をすでに超えたと見る。
現在の日本代表にはプレミアリーグ、ブンデスリーガ、セリエA、ラ・リーガ、リーグ・アンなど欧州トップリーグで日常的にプレーする選手が数多く在籍している。
その結果、高いインテンシティやプレッシング、試合終盤まで落ちない運動量といった、現代サッカーに不可欠な要素を自然に身につけているという。
「日本はアジアの枠組みではなく、世界基準のモダンフットボールを実践するチームへと進化した。」
それが同紙の評価である。
ザッケローニが残した「イタリア的遺産」
同記者が特に注目したのが、アルベルト・ザッケローニ元監督の存在だ。
2010年から2014年まで日本代表を率いたザッケローニ氏は、攻守のバランスや戦術理解、組織的な守備、試合を読む力といったイタリアサッカーの哲学を日本代表へ持ち込んだ。
当時築かれた戦術的な規律やポジショニングへの意識は、監督交代を経た現在でも日本代表のプレースタイルに色濃く残っていると分析されている。
記者はこれを「イタリア的な遺産」と表現し、その影響は一時的なものではなく、日本サッカーの文化として定着したと評価している。

欧州で磨かれた「世界基準」
近年、日本代表の多くの主力選手は若いうちから欧州へ渡り、世界最高レベルの環境でプレーしている。
週ごとに世界屈指の選手と対戦し、高速なゲーム展開や厳しいプレッシャーの中で経験を積むことで、代表チームでも高いパフォーマンスを発揮できるようになった。
その結果、日本代表は強豪国を相手に引いて守るだけではなく、自ら主導権を握る時間帯を作れるチームへと変貌している。
これは数年前までの日本代表とは大きく異なる点だ。
世界の強豪とも互角に戦える存在へ
2026年ワールドカップでも、日本は世界トップレベルの相手に対して高い組織力と戦術遂行能力を見せ、多くの海外メディアから評価を受けた。
『ガゼッタ・デロ・スポルト』の記者も、日本はもはや「善戦するアジアの代表」ではなく、「欧州や南米の強豪国が警戒すべき存在」へ成長したと指摘している。
守備の規律、攻守の切り替え、選手間の距離感、そして試合運びの成熟度は、欧州の強豪クラブで培われた経験と、日本独自の組織力が融合した成果だという。

次なる目標は世界の頂点
もちろん、日本代表にはまだ課題も残されている。
決定力や試合終盤の勝負強さ、優勝経験を持つ国々とのメンタル面の差など、世界一を目指すにはさらなる成長が必要だ。
それでも、イタリアの名門メディアが「日本はもはやアジアらしいチームではない」と評したことは、日本サッカーが世界の新たなステージへ到達したことを示す象徴的な評価と言えるだろう。
ザッケローニ氏が植え付けた戦術的な規律と、欧州で経験を積んだ選手たちの成長。その二つが融合した現在の日本代表は、世界の強豪と互角に渡り合う実力を備えたチームとして、さらなる飛躍を期待されている。


