北田部長が私の作ったレジメを「中卒のゴミ」と笑って捨てさせた。私は黙ってシュレッダーに全部かけた。彼女は気持ちよさそうに笑っていたけど、その翌日、彼女が私に投げてきたUSBの中身を見て、私は彼女の笑顔が崩れる瞬間を思い描いた。だって、そこには彼女自身が隠していた不正の記録があったから。私はそのデータをコピーし、そっと引き出しの奥にしまった。彼女がまだ気づいていない、その事実をいつ突きつけるか…

北田部長が私の作ったレジメを「中卒のゴミ」と笑って捨てさせた。私は黙ってシュレッダーに全部かけた。彼女は気持ちよさそうに笑っていたけど、その翌日、彼女が私に投げてきたUSBの中身を見て、私は彼女の笑顔が崩れる瞬間を思い描いた。だって、そこには彼女自身が隠していた不正の記録があったから。私はそのデータをコピーし、そっと引き出しの奥にしまった。彼女がまだ気づいていない、その事実をいつ突きつけるか...

北田部長がUSBメモリーを投げつけてきたのは、朝の9時ちょうどだった。「このデータ、会議用のレジメにまとめてくれない?14時までにお願いね」せんべいをバリッとかじりながら、彼女は言った。俺が仕上げて会議室に持っていくと、部長は鼻で笑った。「はあ?何言ってるの?中卒のくせに、仕事した気になってるの?」

「中卒が作った書類はゴミ同然って知らなかった?捨ててくれる?」彼女は手元のレジメをひらひらさせた。「あたしがちゃんと作ってるから」

俺は何も言わず、彼女の目の前でシュレッダーを回した。30部のレジメが紙片になって落ちていく。北田部長は満足そうに笑った。

俺の名前は東沢高一。地方の広告代理店で総務をしている。ワンルームマンションの手配から会議運営、コピー取りまで、何でも屋として働いてきた。新しい総務部長が来たのは2週間前。42歳独身で、テレビ局から戻ってきたエリートだという。彼女が掲げたスローガンは「絶対服従」。遅刻も現金残業も上等。口答えは罰金、居眠りはスクワット300回。昭和も真っ青な体育会系だ。

そんな中、彼女が「このデータをまとめて」と投げてきた書類。俺はそれを見て、ふと違和感を覚えた。これは総務部が扱うべき書類じゃない。確かめようと、俺は会議後にそっとデータを開いた。

そこには、北田部長が前の部署で不正に関与した証拠が、びっしりと残されていた。

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