夫が口紅の痕を残して帰ってきた夜、私は証拠を突きつけて離婚を迫った。すると義母は笑いながら言った。「浮気は男の甲斐性よ。夫が不倫した程度で離婚だなんて、器が小さい嫁ね」──私は追い出されるように家を出た。だが、私は泣き寝入りするつもりはなかった。探偵に調べさせた証拠を握りしめ、彼らに償わせる準備を進めていた。そんな中、義父が「和久は本当に俺の子なのか、DNA鑑定をしよう」と言い出した。その言…

夫が口紅の痕を残して帰ってきた夜、私は証拠を突きつけて離婚を迫った。すると義母は笑いながら言った。「浮気は男の甲斐性よ。夫が不倫した程度で離婚だなんて、器が小さい嫁ね」──私は追い出されるように家を出た。だが、私は泣き寝入りするつもりはなかった。探偵に調べさせた証拠を握りしめ、彼らに償わせる準備を進めていた。そんな中、義父が「和久は本当に俺の子なのか、DNA鑑定をしよう」と言い出した。その言...

私は相馬智友子、40歳。専業主婦として夫の和久と義両親と一緒に暮らしていた。和久と出会ったのは5年前。仕事のプロジェクトで知り合い、彼の情熱とユーモアに惹かれて交際を始め、1年後に結婚した。

しかし結婚した途端、和久は私を奴隷扱いし始めた。「飯だ」「風呂だ」と命令するだけでなく、作った夕飯が気に入らないと「自分が食べたいものを買ってこい」と言う。仕事に必要なものを忘れると鬼のように罵倒された。義母も同じで、1日中家にいる私に息つく暇すら与えず、草むしりや物置の片付けまで時間制限付きで押し付けてきた。1分でも遅れると昼食抜きの罰が待っていた。

ある日、義父の書斎の掃除を言いつけられ、壊れた置き物を見つけた。床には破片が散らばっていた。私は片付け、義母に報告したが、彼女は「これはお父さんが大事にしている天使の像よ!どうして壊したの?」と私が壊したと決めつけ、怒鳴り散らした。義父は帰宅後、壊れた像を見ても私を責めなかった。「誰が壊したかは分からないが、済んだことだ」と。義母は悔しがったが、義父はいつも私を信じてくれた。

結婚して3年経っても子供ができない。義母は「嫁が悪い」と近所に言いふらし、私に責任を押し付けた。私は産婦人科で検査を受け、私の体に異常がないことを証明したが、和久は「こんな報告書、信じられるわけないだろ」と激怒した。義母も「跡取りを産まないなら嫁として失格よ」と言い放った。

その頃、和久の浮気を疑い始めていた。仕事から帰った彼から女性の香水の匂いがしたり、シャツにファンデーションの汚れがあった。スーツのポケットからは毎週末、高級レストランの「2名分」の領収書が出てきた。問い詰めると和久は「取引先と食事しただけだ」と嘘をつき、義母も「仕事ができる男が外で何をしようと構わないでしょ」と彼の味方ばかりした。

ある日、和久が口元に赤い口紅をつけて帰ってきた。「誰と一緒だったの?」「仕事だ。ケチャップだ」と言い張る彼に、私は失望しかなかった。それから和久は生活費を入れなくなり、寝室も別にされた。「嫌なら出ていけ」と言われ、義母も「浮気しても仕事だって言ってるでしょ。信じられないなら出ていきなさい」と私を追い出そうとした。

離婚に未練はなかった。だが、このまま何もかも相手の思い通りにさせて出ていくのは我慢ならなかった。私は来るべき日に備えることにした。生活費を入れない彼に頼らず生きていけるよう、在宅でアクセサリーデザインを始めた。SNSで作品を発信したところ、徐々に注文が入り、3ヶ月後には会社員時代と同じ収入を得られるようになった。

そして私はプロの探偵を雇い、和久の素行を徹底的に調査させた。1ヶ月後、報告書を受け取った私は愕然とした。和久は仕事中に訪れた飲食店で愛人・レナと知り合い、関係を持っていた。レナは28歳で、なんと夫がいる身だった。ダブル不倫だったのだ。しかも和久はレナにマンションまで買い与え、仕事が終わるとまっすぐそこに向かっていた。収入の全てをレナに注ぎ込み、私には生活費すら渡していなかった。

その夜、私は和久に証拠を突きつけて離婚を迫った。「浮気の証拠は揃ってるわ」「だから何だって言うんだ」。彼はつまらなそうに笑った。「離婚してちょうだい」と言うと、和久は「結婚してやった恩を忘れたのか」と言い放った。義母も現れ、「浮気は男の甲斐性よ。夫が不倫した程度で離婚だなんて、器が小さい嫁ね」と笑った。慰謝料を請求すると、「英雄色を好む。時期社長の和久と結婚できただけでもありがたいと思いなさい」と言う。「ふさわしくない嫁ね」と罵られ、私は一方的に追い出された。

悔しくて涙が溢れた。絶対に思い知らせてやる。裁判をしてでも償わせてやると決意した。

数日後、出張から戻った義父から電話があり、会って話したいと言われた。指定された店で義父は頭を下げた。「本当に済まなかった。俺が不在がちで2人を好き放題させてしまった」。義父はもう一度4人で話し合おうと提案してきた。義父が同席していれば一方的な話にはならないだろう。私はその提案を受け入れた。

1時間後、呼び出された和久と義母が不機嫌そうに現れた。「今更何の話があるんだ」。私は「離婚を望んだのは私の方ですが、和久が浮気していた事実がある以上、慰謝料と財産分与は支払ってほしい」と宣言した。すると義父が口を開いた。「和久が時期社長だって、誰が決めたんだ?」「それはあなたの息子なんだからそう決まってるでしょ」と義母は答えた。義父は静かに言った。「そうだな。和久が本当に俺の子だったらな」

2人は一瞬、言葉を失った。義父は「和久が本当の息子だと言いはるなら、DNA鑑定をしよう」と提案したのだ。DNA鑑定と聞き、2人は激しく動揺した。「調べられて困ることでもあるのか?やましいことがなければ問題ないだろう」。義父に押し切られ、2人はしぶしぶ応じた。鑑定には2週間かかるという。話し合いの続きは結果が出てからとなった。

翌日、私は和久の愛人・レナの夫である矢野を訪ねた。彼は弁護士をしていた。私は探偵の調査報告書を彼に提示した。「2人は不倫関係にあります」。レナの裏切りを知り、矢野は激しい怒りを感じたようだった。彼は妻を呼び、私も同席して話し合いたいと言った。数分後、何も知らないレナが現れ、私の顔を見るなり「この女は誰だ」と怒った。しかし矢野から「和久の妻だ」と聞かされると、彼女は顔を青ざめた。「不倫は本当のようだな」「違うのよ。相談に乗ってもらってただけよ」とレナは否定したが、報告書には腕を組んで歩く写真やマンションの玄関先でキスする写真もあった。レナは開き直り、「仕方ないじゃない。相手は時期社長よ。あなたみたいな貧乏人とは訳が違うの」と矢野を侮辱した。矢野は「君とは離婚する。2人に慰謝料を請求する」と宣言した。

2週間後、DNA鑑定の結果が出た。書面には「和久と義父の間に血縁関係は認められない」と書かれていた。その結果を持って再び話し合いが行われた。「これは何かの間違いよ!」と義母は否定したが、義父は全てを知っていた。かつて義母は義父が不在の間に運転手と不倫し、その子を義父の子と偽って産んだのだ。義父は最初から気づいていたが、それでも和久を実の息子として愛そうと努力してきた。しかし義母はこれ幸いと義父を欺き続けた。

義父はさらにボイスレコーダーを取り出した。そこには和久と義母の生々しい会話が録音されていた。「お父さんが早く引退して、山奥にでも引っ込んでくれたらいいのに」と和久が義父を嘲笑する声。実はこの録音をしたのは私だった。義父は私が2人から嫌がらせを受けていることを薄々感じており、「何かあった時のために録音があった方がいい」とアドバイスをくれていたのだ。

「他人と暮らすのがそんなに苦痛なら、今すぐ出ていけ」。義父は問答無用で2人を追い出した。2人は親戚を頼ったが、すでに義父から話を聞いていた親戚たちは門前払いした。困り果てた2人は賃貸アパートで暮らし始めた。

その後、和久はレナに再婚をプロポーズしたが、彼女は時期社長の座を失ったことを知ると「慰謝料はどうするのよ」とパニックになり、その場で和久を見限った。レナは矢野に復縁を求めたが拒絶された。数日後、2人のもとには矢野からの慰謝料請求書類が届き、私は弁護士に依頼して和久とレナ双方に慰謝料を請求した。同時に義母にも長年のいびりに対する慰謝料を求めた。2人は全ての財産を失い、和久にはレナに買い与えたマンションのローンだけが残った。

ほどなくして時期社長候補から外れた和久の元には、かつての同僚や部下から不満の声が殺到した。彼は社長の息子という立場を傘に威張り散らしていたため、社内で嫌われていたのだ。結果、和久は社内で孤立し、自分の意思で退職届を出して会社を去った。妻も愛人も失い、実家を追われ、社長の椅子も逃した彼は、働く気力も失って安アパートに引きこもった。収入がないためマンションのローンは払えず、差し押さえられた。

レナも離婚され、住む場所も失い、実家に帰ることもできず、人知れず田舎へ引っ越していった。

義母は義父からの仕送りで生活していたが、その後、和久がスマホゲームに課金しまくり借金を作り、2人は借金取りに追われる生活を送るようになった。ある日、困り果てた2人が義父に助けを求めやってきた。「もう食べるものもないのよ。手切れ金だと思って少しお金を都合してくれないかしら」。しかし義父は冷たく追い返した。「他人を助ける義理がどこにある」。やがて家賃も払えなくなった2人はアパートを追い出され、消息を絶った。

私はその後、アクセサリーデザイナーとして国内外から注目されるようになった。雑誌の取材も増え、安定した資産も形成できた。義父とは今も良好な関係を続け、彼の会社とのコラボ商品も発売した。矢野も義父の会社の顧問弁護士として働き始めた。かつて嫌な思いをした3人で、時々食事をしながら近況を報告し合っている。そして私は矢野と交際を始め、今も良好な関係を築いている。光輝く未来を見据えながら、今日も私は前に進んでいく。

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