「おい、分かったら素直に50万出すんだな。それともここでボコボコにされて財布ごと奪われた方がいいか?」
見るからに柄の悪い男たちに囲まれ、私たち夫婦はすっかり縮こまっていた。結婚15年目の記念に訪れた北海道旅行の真っ最中だった。宿に到着し、楽しみにしていたカニ食べ放題を堪能していた時、突然ヤザの宿泊客に50万円を脅し取られそうになったのだ。
50万なんて大金を持ち歩いているはずもなく、仮に持っていたとしても簡単に渡してしまえばせっかくの旅行が台無しになる。頭が真っ白になり、何も言えなくなってしまう私の横で、夫が思わぬ言葉を口にした。
「母なら支払ってくれると思うので、ここに呼んでいいですか?」
その直後、ヤザたちの運命は一気に転落することになる。
私は森岡マナ。今年で結婚15年目になるどこにでもいる普通の主婦だ。夫から記念になるようなことをしようと提案され、相談した結果、北海道旅行に決まった。北海道といえば海の幸。大好物のカニをたっぷり食べたい私は、カニ食べ放題のある宿を予約した。
宿にチェックインした後、私たちは食事処へと向かう。「うーん、美味しい。やっぱり北海道といえば海の幸ね」「そうだね。これだけ立派なカニが食べ放題なんて夢みたいだよ」
カニを頬張り幸せな時間を過ごしていた時、他の宿泊客が食事処へと入ってくる。やってきたのは見るからに柄の良くない5人の男たちだった。手首から入れ墨がちらりと覗いている。私はなるべく目を合わせないようにしていたのだが、男のうちの1人が私たち夫婦に気づくと愛想よく話しかけてきた。
「そっちの夫婦は随分楽しそうだな。あんたらも旅行者かい?どうだい、旅を楽しんでいるかい?」
「はい、おかげ様で楽しんでおります」
男があまりに自然に声をかけてきたものだから、私はつい返事をしてしまう。すると男は、まるでそれを待っていたかのような顔をして私たちの席へ近づいてきた。「おかげ様で楽しんでるって言ったな。つまりあんたらが旅行を楽しめてるのは俺たちのおかげってことか」「え?いえ、そういう意味で言ったんじゃないです。ただの挨拶ですよ」
「返事ならハイとでも言えばいいだろう。わざわざおかげ様なんて言ったってことは、俺たちに感謝してるんじゃないか」「何言ってるんですか?そんなの言いがかりです。私とあなたは今あったばかりじゃないですか?」「おかげ様なんて言ったのはあんたの方だからな。さて、俺たちはあんたに感謝されるほどのことをしたようだから、お礼してもらうのが当然だ。お前らもそう思うだろ」
男がそう言うと、仲間たちは頷き合いこちらへと近づいてくる。気づけば私たち夫婦は5人の屈強な男たちに取り囲まれ、逃げられなくなっていた。「待ってください。そんなつもりで言ったんじゃないんです」「そんなに慌てるなって。別にあり金全部置いていけって言ってるんじゃねえ。俺たちはほんの少しばかり金を貸して欲しいってだけだからな」
男はそう言って笑うが、金を返すつもりなんて最初からないのだろう。そもそも旅先でお金を借りても返す方法は限られている。相手の住所を聞いて私たちがお金を取りに行くか、こちらの住所を伝えてお金を返しに来てもらうか、2つに1つだ。だが相手は見るからにヤザだ。ヤザの事務所に行く気にはなれないし、こちらの住所を伝える気にもなれない。
「私たち夫婦は旅行中であまり持ち合わせがないんです。とてもお金を貸す余裕なんてありませんよ」「旅行だからこそ念のため多めに金を持ってきてるんじゃないか。何も全部よこせとは言ってないんだ。少しだけ貸してくれよ」
男はニヤニヤと笑いながら言う。結婚記念にと奮発して北海道旅行をしたのに、私の余計な一言が原因で夫にまで嫌な思いをさせたくない。必死になって拒否する私に、男は畳み掛けるように言った。「実は俺たち、綺麗な姉ちゃんがいる店でちょいと遊びすぎちまってな。まだ旅の途中だってーのに懐が寂しいんだ」「旅は情けって言うだろ」「それを言うなら旅は道連れですよ。それに遊んでお金がなくなったのなら事業自得じゃないですか。手持ちが少なくなったのなら、残りのお金で節約して旅をすればいいと思いますよ」
「釣れないねえ。さっきから必死になって俺に言い返してるけど、入れ墨に気づいてないわけじゃないよな」
男はそう言いながらシャツの袖をまくり上げる。その下には見事な竜の入れ墨がびっしりと彫られていた。「すごい入れ墨。やっぱりあなたヤザなんですか?」「その通りさ。俺たちは診療組ってヤザの組員なんだよ。お前ら夫婦も旅行先で痛い思いはしたくねえだろ。まだ俺たちが親切にお願いしているうちに、素直に言うことを聞いて金を払った方がいいと思うぜ」
男はそう言ってニヤリと笑う。改めて事実を告げられるとやはり恐ろしい。気が遠くなる私を前に、夫は首をかしげながら言った。「すいません、さっきからお金を貸して欲しいみたいですが、いくらくらい必要なんですか?」「ちょっとあなた何を聞いてるの?」
「いや、ずっと金を貸してくれって言ってるから、いくらくらい欲しいのかと思って」「お、旦那の方は話が分かるようだな。そうだな、ひとまず50万だな。それだけ貸してくれれば十分だぜ」
50万だったら私のへそくりを引き出せばなんとか出せる金額だ。しかし、このまま延々と絡まれ続けるのなら一発渡してしまおうかとさえ思えてくる。だが、もしお金を渡したら、次もまた同じように絡まれるのではないだろうか。
黙り込む私を見て悩んでいると判断したのだろう。男は私を睨むと大声で怒鳴りつけた。「分かったなら50万を貸してもらおうか。もし金を出さないっていうのなら、夫婦揃ってボコボコにしてやってもいいんだぜ。お前たちの財布からあり金全部巻き上げた方が早いんだからな」
男がそう言うと、周囲にいた仲間たちも笑い出す。きっと男たちは最初から無理やりにでも金を奪うつもりで私たちに声をかけたのだろう。このまま素直にお金を渡すしかないのだろうか。頭の中が真っ白になる私をかうように、夫が立ち上がった。「えっと、診療組の人たちでしたよね」「ああ、そうだが」「それがどうした?」「今私たち夫婦に50万も持ち合わせがないのは本当なんです。ですが、私の母だったらすぐに50万くらい準備してくれると思うので、母に頼んで持ってきてもらってもいいですか?」
夫の言葉に私は驚いた।ここは旅先で、これから義母がやってくるとしてもかなり時間がかかるだろう。それに義母はごく普通のパート主婦なのだ。普段からお世話になっているのに50万も持ってきてもらうなど申し訳ない。「ま、待ってよあなた。ここは北海道よ。お母さんがすぐに来れる距離じゃないわ。それにスーパーでパートをして働いているお母さんから50万も払ってもらうわけにはいかないでしょ」
「でもマナの両親だってここまで来れないし、払えと言われてもすぐに準備できないのは一緒だろ」「それはそうだけど……」と、「まあ拉チが開かないから、母に連絡だけしてみるよ。診療組の皆さんもそれでいいですよね」「ああ、俺たちは金さえ払ってもらえればそれでいい」
夫はスマホを取り出し義母へ連絡する。「ああ、母さん、実は今旅行先の北海道にいるんだけど。うん、そう、その宿。そこで診療組の人たちに絡まれちゃって、50万を準備しろって」「ああ、そう分かった」
「おい、お前の母親はここに来るのか?」「はい、幸いに今日はこの近くに用があってきているので、こ1時間ほどでここに着くそうです」「そうか、だったら1時間は待ってやる。だがもし来なかったら、お前たち夫婦をボコボコにして金をもらっていくからな」
男はそう言うとゲラゲラと笑う。私は夫の後ろに隠れてすっかり小さくなっていた。「あなたごめんなさい、せっかくの旅行なのに私のせいでこんなことになっちゃって」「別にマナのせいじゃないよ」と、向こうが一方的に絡んできたんだから気にしないで」
私たちは食事処から連れ出され、駐車場が見える場所で義母を待つ。すると30分後、旅館の前に黒塗りの高級車が止まると、そのドアをいかにもヤザの幹部といった見た目の男たちがうやうやしく開いた。きっとあれはヤザの大分が乗る車に違いない。ひょっとして私たちに絡んだヤザたちの組長が来たのだろうか。
すっかり怯える私の前に現れたのは、黒留袖を着た義母だった。
う、嘘、お母さん。
私は思わずそう声をもらす。それというのも、私の知っている義母はいかにも優しそうな普通のおばさんだったからだ。普段から偉そうなそぶりを見せず、いつもニコニコ笑っている穏やかな義母だと思っていたのだが、今の義母は迫力満点で、ヤザを従えている大親分にしか見えない。「ど、どういうことなのあなた?あれお母さんよね。どうしてあんな格好をしているの?まるでヤザのお偉いさんみたいじゃないの?」「ああ、実はそうなんだ。ごめんね、マナ。今まで黙っていたけど、俺の母はヤザなんだよ」と、現部組っていうヤザで早朝をしているんだ」
「そ、そんな嘘でしょ?あなたの家には何度も行ってるけど、ヤザの事務所とかそういう雰囲気もなかったし、お母さんはパートで働いているって言ってたじゃない」「普段俺が実家として行っているマンションは母の別荘の1つなんだよ」と、本当の実家は別にあるんだけど、そっちは大きな日本家で、母の部下が護衛として上駐しているから、さすがにヤザだとバレると思って今まで言っていなかったんだ」
あの温厚な義母がまさかヤザだったとは。突然のことで驚く私に、義母は軽く頭を下げると男たちの方へ向き直る。「話は聞いてるよ」と、あんたたち診療組のヤザだって。私は現部会の早朝、盛岡ってもんだ」と、うちの嫁を随分と怖がらせてくれたみたいだね」「あんたが現部会の早朝だって?まさかあんなでかい組の早朝がどうして北海道なんかにいるんだよ」「うちの組は全国規模だからね」と、ちょうどこっちで介合を開いていたところだったのさ「さて、あんたたち今なら息子夫婦に土下座でもすれば許してやるが、これ以上突きまとうっていうのなら、こっちも黙っちゃいないよ」
義母に睨まれ、男たちは一瞬同揺する。だがすぐに平常心を取り戻したようで勢いを取り戻した。「確かにあんたの組はでかい組だ」と、だが別に俺たちはあんたの部下じゃない」と、あんたの言うことを聞いてやる義りなんてないんだよ」と、ちゃんと50万持ってきたんだろうな」「や、それはちゃんと診療組の組長に許可をもらってやってることかい?」「新療組の組長は片着を脅すような真似は大嫌いだったはずだ」と、もし組長がこれを知ったら、あんたらもただじゃ済まないんじゃないのかい」「うるせえ」と、払うか払わないかを聞いてんだ。50万出さないって言うなら力づくで奪うまでよ」と、部会の長とはいえ相手は女」と、しかもババーだここっちは5人組」と、力で押せば勝てるだろう」と、みんなやっちまえ」
男は遺産んで義母へ向かっていくが、義母の護衛らしい幹部の男たちがすぐに立ちはだかる」と、そして5人全員を訳も絶やすく蹴散らした」と、義母の護衛にボコボコに殴られた男は大の字になってその場に倒れる」「くそ、女に戦わせるなんて卑怯だぞ」「片着である息子夫婦を散々脅した上に、5人係かりで向かってくるような連中に卑怯だなんて説教はされたくないね」
その時、旅館の前に新たな黒塗りの高級車がやってきて、中から威厳のある男が現れた」「げえ、組長、どうしてこんなところに? 」
新たに現れた男の姿を見て、床に倒れていた連中は声をあげ驚く」と、どうやら車から降りてきたのは私たちに絡んできた男の組長のようだった」「診療組の組長さん、わざわざ呼びつけて悪かったね」「いや、現部組の早朝に呼ばれたのなら、俺だって黙っちゃいられないさ」
診療組の組長は義母に挨拶すると、倒れている男を睨みつけた」「ところでお前たち、診療組の名を使い随分とひどい真似をしたようだが、一体どういう両件だ」「く、組長、どうして北海道に? 」「俺も会合でこっちに来ていたのさ」と、こっちの様子を見に来るのと、組長同士で話し合うためにな」「うちは現部会と行為にしているのさ」「そんな北海道なら多少やんちゃしてもバレないと思っていたのに」「その考えが甘いんだ」と、お前らのしたことをすでに現部会の早朝から聞いているぞ」と、俺が肩着を脅すような真似をするのを許すと思ってやったのか」「すいません、組長」と、旅行中にちょっと金を使いすぎてしまって、持ち合わせがなくなったものだからつい」「謝るのは俺にじゃねえだろう」と、お前らが脅した夫婦にだろうが」と、大体バカな遊び方をするから金が足りなくなるんだ」と、お前らからは全く反省の色がねえ」と、現部会の早朝さん、この連中はうちの起立を破ったろくでなしだ」と、こいつらの身柄を現部会に預けるんで、見るなり焼くなり好きにしてくれ」「そ、そんな組長、俺たちを見捨てるんですか? 」「人義に背いた連中を守ってやる義りはねえ」と、受けるべき罰を受けるんだな」
組長からそう告げられ、男たちは真っ青になって震える」「そうだね」と、うちの息子夫婦は結婚15年の記念旅行をしていたんだ」と、ここはその旅行を台無しにされたマナさんの意見を聞いてみようじゃないか」と、マナさんはこいつらをどうしたい?

」「どうしたいって? そうですね」と、悪いことをしたんだから、ちゃんと警察に行って罪を償ってほしいです」「マナは優しいな」と、だけどそれじゃあだめだ」と、あいつらは俺たちを脅したけど、俺たちは金を貸したわけじゃない」と、実害がなかったら警察に行っても少し注意されて終わるだけさ」と、警察から解放されたら、きっと別のやに悪さをするよ」
「だったらあなたはどうした方がいいと思う? 」「そうだな」と、ミキサー車の中に突き落としてバラバラにするか」と、海に沈めて魚の餌にするなんてどうだろう」と、そうすれば2度と悪いことなんかできないと思うよ」
穏やかな口調で恐ろしいことを淡々と語る夫に、男たちは悲鳴のような声をあげる」「ま、待ってください」と、俺たち金は奪ってないじゃないですか」と、それなのに命で償うのはさすがにやりすぎです」と、どうか命は助けてください」
「あなた、私もこの人たちの命を奪うのはやりすぎだと思うわ」と、彼らに死なれたら、旅行中そのことばかり考えてしまいそうだもの」「マナは本当に優しいね」と、あんなに怖い目に逢ってずっと震えていたのに」と、あいつらを許してあげるんだ」と、でもそれじゃあけじめがつかないからね」
マナさんはあいつらに散々恐ろしい目に合わされたんだね」と、なるほど」と、私と夫の話を聞いた義母は何か思いついたように顔をあげると男たちを睨みつけた」「そうだね」と、あんたたちにはマナさんが受けた恐怖と同じくらいの精神的苦痛を味わってもらおうか」と、まず1000万を支払うんだ」と、いいかい? 」「い、1000万ですか?
」
男は命の危機が去ったことには安心したようだが、1000万と言われて困ったようだった」「さすがに1000万なんて持ち合わせはありませんよ」と、なんせしっぱなんで、家に帰って金を書き集めても、それだけの金額になるかどうか」「そうだろうね」と、だが心配しなくていいよ」と、あんたらにも金を貸してくれる連中に心当たりがあるんだ」と、そいつから1000万を借りればいい「それは闇金じゃないですか? そんな奴らから1000万借りたら、とても返せない金額を請求されますよ」「嫌だって言うなら別にいいさ」と、ただしあんたらには海に沈んでもらうからね」
規模に脅された男たちは、しぶしぶ1000万の借用書にサインをした」「でも俺たち5人で1000万だからな」と、1人200万だと思えば返せない金額じゃないさ」と、貸した金をちゃんと返そうとするなんて首傷な奴らじゃないか」「さて、ついでにこれも書いてもらおうか」と、これは保険の契約書」「なんで保険の契約書なんて書く必要があるんだよ」「もしあんたらが借金を返す前に死んじまっても、私たちが損をしないためさ」「そんな心配しなくても、俺たちが急に死んだりするはずないだろう」と、全員だ若くて健康なんだからな」
そう言って笑う男たちを前に、義母は鋭い視線を向けた」と、そうかい」と、だが今日からあんたたちは、うちの組員に狙われるんだ」と、いつ殺されるか分からないから、しっかり保険も契約してもらわないと困るんだよね」「はどういうことだ? 」「お前たちはマナさんを散々怖がらせたんだろ? マナさんと同じ恐怖を味わってもらうために、うちの組員にあんたら5人の命を狙わせることにしたのさ」と、当然いつ誰が襲ってくるかはあんたたちには伝えないよ」と、今日からあんたたちはちの員に命を狙われながら生活するんだ」と、いつ殺されるかわからない恐怖に怯えながら生活すれば、マナさんの苦しみも分かるってもんだろう」
義母がそう告げると、男たちは真っ青になってその場にへり込む」「そ、そんな、俺たちは今日から毎日県会の連中に付け狙われるってことかよ」「そうだよ」と、うちの組は全国規模だ」と、どこにでも資格がいるって思って生活するんだね」と、それよりこんなところでぼんやりしていていいのかい?
私が命令すれば、この宿に来ている私の部下は当然あんたたちを狙うよ」「ひ、嫌だ」と、まだ死にたくない」
義母の脅しがよほど恐ろしかったのか、男たちは慌てて宿から逃げていく」「さて、これであいつらはもうマナさんに手出しなんてしないだろう」と、嫌なことは忘れてゆっくり旅行を楽しんでおくれ」「本当にうちの部下がひどい真似をしたね」と、詫びて住むことじゃないと思うが、俺も目を光らせておく」と、絶対に君たちには近寄らせないから安心してくれ」
母と診療組の組長は私たちにそう告げると、宿から去っていくのだった。
その後私たちは食事処に戻ると、絶品だったカニを食べるために席につく」と、席についてすぐ、夫が私に頭を下げた」「マナ、今まで母がヤザだったことを黙っていてごめん」
「え、そうね」と、確かに驚いたわ」と、だって普段のお母さんは全然ヤザなんて雰囲気がなかったもの」「本当は結婚する前に行っておくべきだと思ったんだけど、もし母がヤザだと知られたら結婚できないと思ったんだ」と、結婚してからはバレたら離婚されてしまうと思って言い出せなかった」と、だから母に頼んでずっと君を騙していた」と、本当にごめん、あなた」「でも俺はマナにはヤザとは関わって欲しくなかったんだ」と、俺も母からヤザにならないで欲しいと言われて、今は片敵の仕事をしている」と、母をヤザの世界に巻き込みたくないと思っているんだ」と、もしザの関係者だと知られてヤザの世界に関わることになったらいけないと思って言い出せなかったんだよ」
「あなた、もういいから顔をあげて」
私は優しく微笑むと、夫の姿をまっすぐに見つめる」「私は今の生活が好き、あなたと結婚して2人で普通で平凡だけど幸せな生活をずっと続けたいと思っているわ」と、私はヤザにならない」と、あなたの隣で普通の奥さんをしていたいから、あなたも普通の旦那さんでいてね」「マナ、ありがとう」と、本当に嬉しいよ」
私の言葉を聞いて安心したように笑う夫を見て、私は改めて素敵な人と結婚をしたと思う」と、義母がヤザだったとしても、普段私の前では優しい普通のおばさんだ」と、そして夫はずっと変わらず世界一素敵な夫なのだ」と、私は優しい夫と一緒に過ごせる幸せを噛しめるのだった。


